エッセイ 春夜恋 音もなく、温(ぬる)くどこか気だるい外気の塊が動くとき、春の夜風は誰かの恋の想いを運んでいるという。ひとり、部屋の机に向かいて静かに君を想い、ただどうにもならぬまま、ふたりの想いは近づき遠のき、交わり平行線を辿り、そして満ちては引いていくつもの夜を進めた。 1999.04.11 エッセイ