2000-03

エッセイ

足首フェチの夜

足首フェチの夜蛇革のヒールとロールバックしたジーンズの裾の間から素足がのぞいている。なめらかに、しとやかに、それでいて飢えて乾いた爬虫類の喉元のような精悍な彼女の足首が深夜の新宿駅階段をコツコツと上がって行く。そっと這わせるだけ、それだけで...
エッセイ

八百屋さん、がんばれ

八百屋さん、がんばれそれは都内にある八百屋さん。昔ながらの八百屋さん。父親は毎朝バンに乗って市場へ向かい、仕入れた野菜を店先に並べた。母親は台所で家事をするときそのままの普段着で店番をしていた。そして母親がいないときは娘が代わってレジに入っ...
エッセイ

山手線、雑感

山手線、雑感週末の夜遅い時間、わたしは混雑した山手線に揺られていた。車内には週末の喧騒と疲労とが半分ずつ入り混じったような匂いが据えている。早く部屋に戻って熱いシャワーに打たれたかった。せめて精神だけでもこの状況から解放させたくて、頭のスイ...
エッセイ

山手線、孤独

山手線、孤独午前0時を過ぎた頃だろうか、揺れる山手線車内で吐いた。僕のジーンズはべっとりと汚れ、周囲の乗客の冷たい視線にタジロイダ。次の駅で車内から放り出され、僕はよろよろとホームの端まで行って水道水で汚れを取ろうとした。とても冷たい夜で、...
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