ベッドサイドランプを消す前に
「いつだって、どんなときだって、結局、自分にとっていちばん大切なのは自分自身なんだよ。僕たちはこれからお互いに笑い合い、励まし合い、助け合い、僕は君を大切に思い、君は僕を大切に思い、愛し合い、そういうふうにして生きていくのだけれど、今からこんなこと言うのもなんだけど、結局いつかは僕たちの関係も終わりを迎えるのだし、だから、どんなに僕たちがお互いを強く慕い合っていたとしても、いつも自分というものをしっかりと持って生きていかなきゃいけない。いいかい、君が僕を愛し、君が僕に愛され、そういう絆に包まれていることに甘え過ぎてはいけない。僕たちは互いのやさしさの中にも、自分自身の信念と強さをしっかりと宿してこれからを歩んでゆこうね。僕はいつもそうありたいと思っているんだ。おやすみ。」
枕元でそれだけ言うと、彼女のシャンプーの香りと、なにか言いたげにも小さくしっかりとうなずいた彼女の瞳のあとに、ベッドサイドランプを消した。
hanalei malte 著「life, love, and the internet」